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南アフリカ共和国の写真家デイヴィッド・ゴールドブラッドの作品集『On the mines』。2018年7月に惜しまれつつこの世を去った、数少ない南アフリカを代表する世界的な写真家ゴールドブラッド。写真を撮り始めたのが1948年と、アパルトヘイトが制度的に確立され、同国内で強力に推進され始めた時期で、人種隔離が本格化しそして撤廃された長い期間を、レンズを通して現実を見つめてきたフォトグラファーであり、必然的にゴールドブラッドの作品の背後には、それらの問題が横たわります。代表作は、同国の様々な問題を様々な側面から描写した『In Boksburg』(1982)ですが、こちらは、1973年に刊行されたゴールドブラッドのファースト・ブック。タイトルの通り「鉱山」を舞台に撮影された図版で構成されており、管理職の白人と、労働者の黒人という問題のみならず、当時影を落とし始めていた鉱山採掘の問題を、政治的な側面から描写したドキュメンタリー。