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日本の写真家・剣持加津夫の写真集『成熟への導き -スエーデンの性教育-(Fair Copy)』。1960年以来「麻薬追放キャンペーン」と称して、厚生省や警視庁と連動のもと、40年以上もの間麻薬を追い続けたジャーナリストとして名高い剣持加津夫。捜査上の機密事項や人権侵害を回避すべく、撮影方法や技術的な工夫を凝らして、写真の抽象表現至っては芸術表現にまで発展させ、麻薬問題のみならず「性の解放」や「エロティシズム」にもそのオリジナリティを存分に発揮した写真家です。写真の「記録」と「創造」という両面で無類の作品を発表し続けた剣持ですが、本書は「スウェーデンの性教育」についての調査報告書となっており、剣持撮影による写真図版とテキストで構成されています(テキストが主体)。「性の先進国」として、街頭の至るところで避妊具が販売され、国営テレビは当たり前のように性教育番組が流されているという、あまりに日本とかけ離れた実態を通して、日本の「性」への教育・関心に問題提起した一冊です。