写真集　村　'73 - '84 東北

須藤　敏彦 / Toshihiko Sudo

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日本の写真家・須藤敏彦の写真集『写真集　村　'73 - '84 東北』。1973年、26歳の時に東京から仙台へと移り住み、東北の各地をめぐる仕事に就いたという須藤敏彦。本書は、その仕事の合間に訪れた土地や撮影のために足繁く通ったであろう土地の写真で構成された写真集です。雪景色はあまりなく、写し出されている大半はそこで暮らす人々で、昔ながらの装いの農婦が目立ちます。須藤によるあとがきには、1976年の忘れられないシーンとして、畑仕事をしているおばさんを撮影した時のことが回想されています。「その姿は、農婦然としていたし、顔は、何かせつないというか、悲しいというか、そんな感じがした。この時、こういう感じだなと思って、シャッターをきった」とあり、そこに手応えを感じたそうです。東北の素朴な風景と、農婦／農夫たちの飾らないポートレート。写真家の大西忠保は「それらの映像はムラとその崩壊を感じさせる」そして「ムラで生きる人間の如き真当さはまさに大切」とテキストを寄せていますが、減退していく東北の村々のドキュメントとしても意義のある1冊です。

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＜Condition＞ ケース：少シミ、本体：カバー少ヤケ