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日本人の女性アートディレクターの石岡瑛子が企画構成し、写真家の藤原新也が写真とテキストを寄せた写真集『七彩夢幻』。70年代にパルコや資生堂などのメッセージ性の強い広告で頭角を現していった石岡は、ニューヨークへ渡り映画やミュージカルの衣裳デザインでも活躍し、アカデミー賞を受賞するなど世界的にも知られています。一方藤原も、70年代よりエッセイ・写真を織り交ぜた作品を刊行しており、主にアジアを舞台に長期の放浪を経て生み出されるフォト・エッセイは、木村伊兵衛写真賞や毎日芸術賞を受賞しています。本書は、パルコの大型ビジュアル誌のシリーズ「Parco View」の1号目となり、その後は、同じく石岡が企画構成したレニ・リーフェンシュタールの写真集や藤原による写真集、またイラストレーターの山口ハルミやペーター佐藤、湯村輝彦などの作品集が発行されています。インドとモロッコで撮影された本書で眼を引く、荒涼とした大地や対照をなす鮮やかな色彩の民族衣装。「七彩を身にまとう」人々の素朴でいて精気に満ちた表情が印象的な1冊です。