Google Translate
日本の写真家、大橋弘の写真集『1972 青春 軍艦島』。2015年に世界文化遺産にも登録された軍艦島。小さな海底炭坑の島ですが、岸壁が島全体を囲い、日本初といわれる高層鉄筋コンクリート住宅が立ち並ぶ観光スポットとしても知られていますが、ここで写真家になる前の大橋が、都会からの流れ者として日雇いバイトをしていました。本書は、32年ぶりに押し入れから出してきたネガをもとに、大橋が島にいた1972年から1973年の半年間の様子(ちょうど閉山2年前)を写した写真とともに当時を懐古したテキストを収録しています。大橋に与えられた30号棟の1階の部屋や仕事仲間、島の風景、最盛期は過ぎていると思われますが、労働者や住人たちの生き生きとした表情などが写し出されています。単なる思い出とはいえないドキュメントとしても楽しめる1冊です。