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20世紀のアートを代表する画家であるパウル・クレー(1879-1940)。スイスの首都ベルン郊外で生まれ、高等学校を卒業するまではベルンで過ごし、1900 年にミュンヘン美術アカデミーへ入学すると画家への道を歩み始めます。第一次大戦後はバウハウスで教鞭を執っていたことはよく知られていますが、日本でも数多く展覧会が開催され人気を博しています。本書『パウル・クレー展—おわらないアトリエ』も、2011年に開催された展覧会の図録です。過去に開催されたものとは異なる視点が導入されたこの展覧会は、「クレー作品が物理的にどのように作られたか」を主題にしています。クレーは自身の作品のリストとともに、制作方法を残しており、その制作プロセスはアトリエ写真として記録されました。作品の中でも模範的なものに関しては「特別クラス」というカテゴリーが与えられているのもクレーの特徴です。本書では、クレーの技法ごとに章立てが行われ、作品が紹介されているのに加え、「特別クラス」の作品も掲載されています。図版の量も多く、クレーの作品を広く知るのにも適した一冊です。