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メキシコの女性画家であるレメディオス・バロ(1908-1963)。スペインに生まれ、ダリも在籍していたというサン・フェルナンド美術アカデミーで学び、20年代からヨーロッパを席巻するシュルレアリスムに感化され、その後1937年にパリへと拠点を移すと、シュルレアリスムの主導者でもあるアンドレ・ブルトンらと活動をともにします。戦乱にともない1941年にメキシコに亡命すると、その画風を成熟させていきました。本書は、1999年に神奈川県立近代美術館などで開催された、日本では初めてのバロの回顧展となった展覧会の図録です。メキシコへの亡命以降となる40年代後半の作品から、1963年に亡くなる直前に描いた作品まで、バロの代表作を収録。シュルレアリスムの幻想的な世界観と“魔術的”と評される独特の画風は、物語を喚起するような童話的な親しみやすさが感じられ、不思議な世界へと誘ってくれます。