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戦前日本を代表する写真家のひとりである高山正隆による作品集「ヴェストと十六枚撮の初歩」。1920年〜30年代にかけて活躍したアマチュア写真家でピクトリアリズムの代表作家である高山正隆。早稲田大学在学中は音楽や美術に明け暮れ、同大学を中退後に本格的に写真創作を開始。ヴェスト・ポケット・コダック(一般に言うベス単)を愛用した通称「ベス単派」の中核的存在で、淡めなソフト・フォーカスで描写されたスティル・ライフやポートレート作品が大変有名です。1920~30年代に朝日新聞社やアルス社から刊行されていた「写真年鑑/美術年鑑」においては、高山正隆の作品を多数目にすることができますが、単独の写真集なるものは少なく、1925年刊行の「高山正隆写真画集」が数少ない一冊ですが、もはや入手難。本書は、そんな高山が「ヴェスト・コダック」に関する写真術を綴った貴重なテキスト集。「撮影」のみならず「焼付」「引伸」「印畫」まで詳細に記載されています。