沖縄正面 -七十七壁とひとつの手押し車- / Les Facades d'Okinawa

ダニエル・ロペス / Daniel Lopez

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スイス出身の写真家ダニエル・ロペスの写真集。90年代より航空関連会社に勤める傍らヨーロッパで写真やマスメディアに関する活動を行っていたというロペス。2000年より写真家としての活動を本格化し、2003年より沖縄に移住。沖縄県立芸術大学大学院で学びながら、雑誌のプロデュースやビジュアルデザインなどを手掛け、ラジオのパーソナリティも務めていました。本書は沖縄の街々に点在する壁やタイルの断片を切り取った図版で構成された一冊。南国独特のカラーと風化によって生じた劣化の痕跡を、パブリック・アートのようにカメラに収めた美しい一冊。以下写真家のテキストより「沖縄の都会的な混沌の中で、さりげない息づかいが刻み込まれた壁を見つけた。色彩、構造、摩耗が織りなす繊細な作品たち。時の流れを見つめる不動の視線が、彼らをつくりあげる。人間と物質と自然の要素が混じりあい、偶然の産物として息を吹き込まれた。だから、それは儚くてもろい」。そしてこうも語っています。「ぼくは感じた。美しさとは手の届くところにあって、いつもその姿を差し出していることに」。序文・宮本亜門。

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