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イギリスを拠点に活動を続けるマグナム・フォトの写真家クリス・スティール=パーキンスの写真集「England,My England」。イギリス人の父とビルマ人の母の下に生まれたパーキンスは、学生時代に化学・心理学を勉強しながら写真家としての活動を開始します。バングラディシュを始めアフリカ・中南米・中東エリアにおける内乱や紛争等を精力的に取材し、一方でイギリスではサブカルチャー・シーン等の都市問題に関する撮影を継続的に行っています。本書は、約40年以上にも及ぶパーキンスのキャリアにおいて、「English」「England」をテーマに撮影された図版でまとめられた大著。キャプションに「Youth」「Poor」という単語がたびたび登場する通り、ジェントルマンやセレブリティといった華やかな類いのイギリスではなく、異国人・移民の視点から捉えられた一種の「イギリスの裏側」が描写されている点が大変興味深い。また、マグナムフォトのメンバーらしい、ジャーナリスト的な視点と1枚の図版に多様なストーリーを包含する奥深いの作品の数々にも魅了されるおすすめの一冊。