Google Translate
日本の写真家・角田和夫(1952-)の写真集『土佐深夜日記』。高知県に生まれ、大阪写真専門学院で学んだ角田和夫は、人々の暮らしや社会の周縁に目を向けながら、独自のドキュメンタリー写真を追求してきました。1999年には文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在し、地下鉄に集う人々を捉えた『ニューヨーク地下鉄ストーリー』で第11回林忠彦賞を受賞。『シベリアへの旅路』や『マニラ深夜日記』など、国内外で人間の生の営みを見つめ続けています。本書は、1984年から1990年頃にかけて、故郷・高知の夜の街で撮影された作品をまとめた一冊です。ゲイバーで働いていた叔父との関係を出発点に、歓楽街に集う人々の素顔や、夜の闇に浮かび上がる街の情景を記録。赤外線フィルムを用いた独特のモノクロームは、強烈なコントラストと幻想的な質感を生み出し、現実の風景に不思議な緊張感を与えています。華やかさと孤独、親密さと哀愁が交錯する写真の数々は、昭和末期の地方都市の夜を伝えるとともに、そこに生きた人々の存在を鮮烈に刻み込んでいます。