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日本の写真家・安楽寺えみ(1963-)による作品集『Balloon Position(Signed)』。武蔵野美術大学で油絵を学んだ後、脳腫瘍による視力の低下と長期の療養生活を経験し、独学で写真を習得した安楽寺は、自身の身体や身近なものを被写体に、現実と幻想が交錯する独創的な世界を築いてきました。セルフポートレートを中心に、写真に絵画やオブジェの要素を取り込みながら、身体の感覚、孤独、欲望、生と死といった主題を探求しています。本書は、2005年の写真集デビュー以前に制作され、約20年にわたり未発表のまま保管されていた手製写真集を再現したもの。モノクロームの写真に手描きのペイントやコラージュ的な表現を重ね、内面に潜む不安や幻想を、時に官能的で、時にユーモラスなイメージへと昇華しています。絵画から写真へと表現を移行させた初期の実験精神が色濃く反映され、後の作品群へとつながる作家の原点を知ることのできる重要な一冊です。写真家サイン入り。