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ノルウェーの写真家ペッター・ヘグレ(1969-)の写真集『My Wife』。アメリカのBrooks Institute of Photographyで学び、ニューヨークではリチャード・アヴェドンのアシスタントを務めた経歴を持ち、後に女性の身体を主題とした作品で国際的に知られる写真家です。本作は2000年にEdition Stemmleより刊行された初期の代表作で、被写体は当時の妻であるアイスランド出身のスヴァンボルグ・ソリスドッティル。二人が出会った1996年頃から撮り続けた数千枚に及ぶ写真から構成され、日常生活や旅、何気ない時間から親密な場面まで、夫婦の生活そのものがヴィジュアル・ダイアリーのように展開されています。最も身近な存在との関係や私生活を写真へ直接持ち込むという意味では、荒木経惟や深瀬昌久にも通じる「私写真」の系譜に位置づけることのできる作品です。一方、後年の緻密に演出されたヘグレの作品とは異なり、ここでは瞬間性と二人の距離感が生々しく残され、写真家とモデル、夫と妻という関係が重なり合っています。私写真という表現の多様さを感じさせるとともに、ヘグレの写真世界の原点を伝える一冊です。