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フランスの写真家リュック・ドラエ(Luc Delahaye, 1962–)の作品集『2006–2010』。ドラエは1990年代にマグナム・フォトのフォトジャーナリストとしてボスニア紛争などを取材した後、報道写真の枠を越えた表現へと大きく舵を切り、歴史的出来事を大判の写真として提示する独自の作品で国際的に評価されてきました。新聞や報道記事が扱うような出来事の現場に向かいながら、出来事そのものを劇的に演出するのではなく、距離を保った静かな視線で場の状況を捉える点に特徴があります。本書は2006年から2010年にかけて制作された作品をまとめたもので、明晰で冷静なドキュメンタリー的視線と、絵画のような構図を持つタブロー形式の写真との緊張関係が印象的です。歴史や政治、情報のあり方をめぐる現実の出来事が、静かな画面の中で観る者に思考の余地を残しながら提示される一冊です。
<Condition> 本体:カバー少イタミ、天・地・小口少ヤケ、見返しテープ跡
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