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フランスの写真家パトリック・タベルナ(1964-)による作品集『A Contretemps』。旅を通して写真との関わりを深め、1987年にパリへ移住後、写真家集団Club des 30x40に参加。1997年には写真を定期的に郵送するプロジェクト「Passage en Ouest」を行い、その送り先には敬愛するロバート・フランクやベルナール・プロスも含まれ、後に両者との交流へと発展しました。2004年には「Au fil des jours」でHSBC写真財団賞を受賞し、同名作品集にはプロスが後書きを寄せるなど、フランスで高い評価を得ています。本作は、妻や二人の子どもと旅した土地で撮影された写真を中心に、家族の成長や日常、見知らぬ風景の断片を柔らかな色彩と揺らぎを帯びた像で紡いだシリーズ。タイトル「À contretemps」が示唆するように、絶えず先へ進む時間の流れに抗い、失われていく幼い子どもの姿や家族の記憶を留めようとする眼差しが全編を貫きます。旅の記録でありながら、過ぎ去った記憶をたどる私的な日記のような親密さと静かな郷愁に満ちた一冊です。