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日本の写真家・野村恵子『Deep South』。野村は神戸に生まれ、渡米して写真を学んだ後、自身の身体感覚や記憶に根ざした土地や関係性を主題に制作を続けてきた写真家です。とりわけ沖縄は母方のルーツに関わる土地として、初期から繰り返し向き合ってきた重要な場所であり、本書はその出発点となる最初の写真集にあたります。観光的なイメージから距離を取り、街並みや人々のたたずまいににじむ空気や気配を、猥雑さと甘さが交錯する色彩の中でとらえたイメージは、作家自身の内側と土地とが交差する場としての沖縄を静かに浮かび上がらせます。その後の作品群にも連なっていく視線の原型がすでに刻まれた一冊です。(ビニールカバー縮みによるイタミ)