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アメリカの写真家シンシア・マクアダムズ(1939-)による代表作『Emergence』。1970年代、女性解放運動(第二波フェミニズム)が大きなうねりとなるなかで制作された本書は、自らの意思で時代を切り拓こうとした女性たちの姿を記録した、写真史・女性史の両面で重要な一冊です。序文は作家・活動家のケイト・ミレットが寄せています。マクアダムズは自然光を生かした静かなモノクロームで、一人ひとりの眼差しや佇まいを丁寧に写し出し、女性を受動的な存在ではなく、自ら世界と向き合う主体として描きました。収録されているのは、グロリア・スタイネム、ジェーン・フォンダ、パティ・スミス、ジュディ・シカゴなど、芸術や政治、カルチャーの第一線で活躍した女性たち。それぞれ異なる立場や表現を持ちながらも、時代の変化を体現した存在として本書に刻まれています。タイトルの「Emergence(出現・出現すること)」が示すように、それまで十分に可視化されてこなかった女性たちの存在と声を鮮やかに浮かび上がらせた本書は、1970年代アメリカの文化と社会を映し出す歴史的ドキュメントであると同時に、今日なお色褪せない力を持つ写真集です。