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日本の写真家・沢渡朔(1940–)『秋乃桜子写真集 上海・バリ』。1960年代より活動を続け、『少女アリス』に代表されるように、演出と現実のあいだを行き来する独自の女性像を提示してきた沢渡は、ファッション写真と私的表現を横断しながら、身体と空間の関係を探り続けてきました。本作では上海とバリという異なる土地を舞台に、モデル・秋乃桜子を被写体として、都市や風景の中に置かれた身体の在り方が多様なイメージとして展開されます。異国の空気や光を背景にしながらも、単なるロケーションの記録にとどまらず、視線やポーズ、構成によって編み上げられたイメージは、沢渡特有の物語性と緊張感を帯びています。風景と身体が交差する場において、見ることと演じることの関係を静かに浮かび上がらせる一冊です。