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日本の写真家・笠井爾示『Karte』。ファッションやポートレートを中心に活動しながら、被写体との距離の取り方や関係性の中から像を立ち上げる実践を続けてきた笠井は、商業写真と私的なまなざしのあいだを往復する独自の表現で知られています。本作は約6年にわたり継続して撮影されたシリーズで、モデル・竹下玲奈を被写体に、自宅や旅先、ホテルなど様々な場所での時間が積み重ねられています。演出と日常が緩やかに交差するイメージは、瞬間の美しさを切り取るというよりも、時間の経過とともに変化していく関係性そのものを映し出すようでもあります。ひとりの人物を撮り続けることによって立ち上がる視線の揺らぎや、写真における距離のあり方を静かに問いかける一冊です。