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日本の写真家・藤原新也(1944-)の作品集『神の島 沖ノ島』。紀行と写真を往還しながら、人の生と風土の気配を凝視してきた藤原は、言葉と像を併走させる表現で知られます。本書は玄界灘に浮かぶ聖域・沖ノ島を取材地とし、厳しい入島規範の下で出会った岩座や社、奉納の痕跡、荒海の気息を静謐な画面に定着します。過剰な説明を退けたフレーミングと随筆的文章が呼応し、島全体が御神体であるという時間感覚—触れてはならないものへの距離—をそっと手渡します。安部龍太郎のテキストが古代祭祀と宗像一族の記憶を照らし、写真が抱えた湿度と歴史の層を立ち上げる一冊です。作家・安部龍太郎との共著。2017年刊行・第2刷。