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日本の写真家・石内都(1947-)の作品集『One Days(Signed)』。石内は女性の身体や記憶、都市の断片を写しとることで知られ、戦後日本の社会に潜む傷跡や生の痕跡を独自の感性で浮かび上がらせてきました。初期の「絶唱、横須賀ストーリー」や「アパートメント」では都市の空気を鋭く捉え、その後は「Mother’s」や「ひろしま」シリーズに見られるように、身体や遺されたモノを通じて個と歴史をつなぐ表現を展開しています。本書は、日常の何気ない光景に眼差しを注ぎ、一日の連なりの中で浮かび上がる時間の厚みを写し出した作品集です。身近な空間に射し込む光や、生活の痕跡をとどめる物の配置、そしてふとした瞬間の余白に、過ぎ去る時間の気配が凝縮されています。石内のレンズは、取るに足らないように見える一瞬を愛おしい記憶として掬い上げ、個人的な日々の断片を普遍的な体験へと昇華しています。写真が日常と記憶の結節点であることを改めて示す、静謐でありながら力強い一冊です。写真家サイン入り。