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アメリカを拠点に活動する写真家アヴォ・タヴィティアンと、日本の写真界を代表する森山大道による共作写真集『Los Angeles x Shinjuku』。レバノン生まれのタヴィティアンは、過去30年以上にわたりロサンゼルスの街を35mmフィルムで撮影し続けており、独特の粒子感と陰影を通して都市に生きる人々の姿や街の空気を鋭く描写してきました。一方森山大道は、1960年代より新宿を中心にモノクロームのスナップショットで都市の混沌と孤独を切り取り、写真表現の革新を牽引してきた存在です。本書では、二人の視点が交錯するかたちで、ロサンゼルスと新宿という二つの都市の風景が呼応する構成となっており、国境や文化を超えて都市と人間の関係性を再考させる試みがなされています。対照的な街の鼓動を、フィルムの質感とともに記録した、都市写真の現在を提示する意欲作。