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20世紀を代表するアメリカの女性写真家であるナン・ゴールディン(1953-)の作品集『Soeurs, Saintes et Sibylles』。家族や社会との葛藤を繊細に写真に描写してきたゴールディンですが、本書は2004年にパリで行われたエキシビジョンを機に刊行されたカタログ作品集。最初は、彼女の姉Barbaraの物語から始まります。幼少から反抗的とみなされ、多くの精神病院に入退院を繰り返し、最終的には列車に飛び込んで命を絶つという悲劇的な経緯をたどる姉バーバラ。次は自身の自伝的内容へと続き、薬物依存と鬱のために精神病院へ入院した経験も綴られています。さらには、父によって塔に閉じ込められ、その信仰を貫いた結果、斬首されるも雷によって最後は父が罰せられるという逸話、聖Saint Barbaraの伝説も本文に織り込まれています。姉妹の物語と聖書的・神話的図像が重ね合わされ、女性、そして性と自己表現、そして囚われからの解放への問いへと昇華されていくストーリー。私小説のごとく単行本のようなスタイルにしたデザインも素晴らしい一冊です。テキストはフランス語。