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ポーランド出身の女性写真家であるジョアンナ・ピオトロフスカの作品集『Frowst』。イギリスのパブリッシャー「MACK」が、出版経験のないフォトグラファーを支援する「First Book Award」のグランプリに輝き、晴れてMACKから刊行された一冊で、家族関係における心理的な緊張感や親密さをテーマにしたモノクロ写真で構成されています。写真は一見日常的な家族の場面を描いていますが、実際には綿密に演出されており、被写体のポーズや構図、ライティングに至るまで細部にわたって計算されています。これにより、観る者に対して親密さと同時に不安や緊張感を喚起する作品となっています。ドイツの心理療法家バート・ヘリンガーによる「ファミリー・コンステレーション(家族配置)」というセラピー手法に着想を得ており、家族という親密な関係性の中に潜む複雑な感情や力学を、芸術的かつ心理学的な視点で捉えた名著。