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ドイツの写真家であるマイケル・ウルフ(1954-2019)の作品集『Real Fake Art』。1990年代よりジャーナリストとして活動を行い、ドイツの名門Stern誌のコミッションで香港で数年間過ごしましたが、雑誌産業の衰退を横目に徐々にファイン・アートに軸足を移していきます。その後は「都市」を主題に、世界各地特に大都市の「風景」「表情」「断片」を様々な角度から描写した意義深い作品を発表、東京都内地下鉄の満員電車をモチーフにしたポートレート・シリーズは、ウルフの代表作として知られています。こちらは、中国の都市・風景を背景に、若い中国人たちが制作する油絵のコピーアートをフィーチャーした一冊。レンブラント、ファン・ゴッホ、ウォーホル、ルシャ、ホックニー、マグリット、ホッパー、リヒター、ダ・ヴィンチなどなど、西洋の名画を模倣した作品は、中国で多数生産され、世界中で低価格で販売されています。それらは、現代芸術の価値やオリジナリティについて疑問を投げかけるとともに、技術再生産時代における芸術のあり方を問いかけるものでもあり、大変意義深い一冊です。