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日本の写真家・鈴木清の写真集『天地戯場』。福島県の小さな炭鉱の町で生まれ、都会から隔離され肉体労働で苦しい生活を営む人々とそこに集ってくるサーカスや旅役者。そんな混沌とした世界に、極彩色のきらびやかな世界を見出だし、虚飾と仮想世界の美しさにふれた青春時代。以来「炭鉱」をルーツとして、夢と現実、世界と自己の関係性を写真を通じて探求してきた鈴木清。そんな鈴木の思いが純粋に表現された作品が処女作「流れの歌」。そして鈴木の自己探求の旅は、アジアへと広がり、編集・装丁まですべて自身で手掛けた「写真集」という媒体を通じて表現されていきました。本書は6作目の作品集で、ジャカルタ・マニラ・台北と東南アジアを舞台に歩みを進めて撮影されたスナップ。「圧倒する風土とそこに生きるものの営み」にひかれ、都市の辺境をさまよい「網膜にカスんでは消える意識の海原の中で、分かろうとするたった一語を探すために...」。「郷愁」「旅」「女」「死」「カオス」といった生涯鈴木を取り巻いてきた「題材」が凝縮され「自費作成による写真集における自己表現」の極みに達した一冊。別冊付属。