愛しのチロ / Chiro, My Love(First Edition, First Printing)
荒木 経惟 / Nobuyoshi Araki
SOLD OUT
Publisher/平凡社
Published/1990
Format/ハードカバー Pages/- Size/135*195*13
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日本を代表する写真家・荒木経惟(1940-)の写真集『愛しのチロ』。本書は、荒木とその妻・陽子の愛猫であったチロの写真集です。「愛人だし、人生だし」と荒木に言わしめるチロは、1988年3月に生後4ヶ月で荒木のもとにやってきますが、当初、荒木は猫嫌い。しかし、「Aはたちまちチロのトリコモナス」「ったくもー、可愛いったらありゃしない」とすっかり態度を改めています。バルコニーや近所の屋根の上、ソファの上、シャワー中、陽子の腕の中、眠る荒木の腹の上……自由きままに振る舞うチロの姿と、それを愛でるようにシャッターを切る荒木。随所にテキストも挿入されており、荒木のチロに対する想いがダイレクトに伝わってきます。その多くが1989年に撮影されたものですが、ちょうど陽子が子宮筋腫で入院し、不在となっていた時期もあり(そして1990年に亡くなる)、荒木のセンチメンタルな気分を投影する被写体として、チロの存在があったかのように思われます。深瀬昌久の「サスケ」同様、猫と写真家の親密な1冊です。初版・第1刷(First Edition, First Printing)