旅情　山田菊枝写真作品集

山田　菊枝 / Kikue Yamada

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日本の女性アーティストである山田菊枝の作品集『旅情　山田菊枝写真作品集』。山田菊枝は、凸版印刷で20余年社長を務めた山田三郎太（1902-1967）の妻であり、33歳という若さで逝去した伝説の洋画家・前田寛治に師事した画家でありました。ちなみに山田三郎太は、有島生馬に師事した日曜画家であり、夫婦揃って絵画を趣味としていたそうです。そんな山田が、1970年前後にヨーロッパを旅した際に撮影した写真図版で構成された作品集が本書になります（一部1958年撮影図版あり）。三越では、秋山庄太郎に続いて二人目の「写真展」も行われたそうで、カメラマンでもない山田の作品に、当初多くの人は期待していなかったようですが、確かな構図と諧調、そして色彩のセンスと、明らかに画に造詣のない人では描けないような美しいカラー写真に感嘆したそうです。序文を担当した建築家・吉田五十八もその美しい作品を賞賛しています。

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ジャケット：経年並み、本体：天・地少シミ